水商売をしていると、「本当に長く続けられるのかな？」、「ずっと水商売で働き続けられるのかな？」といったような、将来の不安が湧いてきます。

実際、水商売の世界しか知らないと、今後の身の振り方にも不安が生じやすいですし、水商売の収入も不安定であることから、収入に対する不安もつきものです。

それだけでなく、自分の身体のことや社会保障、生活水準など、不安に思うことは様々です。

今回は、水商売における将来の不安を、水商売で働く人たちが実際に感じた将来的に困ったエピソードを3つ交えながら紹介します。

水商売は将来に不安のある職業？

水商売は、将来的に見込みのある仕事でもありますし、将来に不安のある職業両方です。

最終的に「自分のお店を持つ」というような目標があれば、現時点での水商売の仕事を修業と捉えれば、将来に不安を持つことなく、水商売の世界で働き続けることができます。

一方で、「お金を稼げる」という目先の目的だけで行う水商売の仕事は、確かに将来的に不安のある職業で間違いありません。

水商売は「人気」が大事な仕事でもあります。人気の浮き沈みで、自分の収入が変動する不安定な仕事なのです。 お客様を納得させるような所作や言葉遣いもそうですが、見た目が若い人のほうが「人気」を獲得しやすいのは事実です。

水商売の世界は、ピークが20代前半で、例外を除くと30代前半が限界と言われています。そのため、年齢が高くなると水商売で稼ぎにくいのは本当の話です。

また、水商売を「なんとなく」という理由で始めた人も多く、働いている途中で将来の不安に気が付くことも数知れず。

では、実際に水商売をしている人たちが抱える将来的に困ったこととは、一体どのようなことが多いのでしょうか。次の章では具体的な例をいくつか紹介していきます。

水商売を続けて将来的に困ったエピソード例3つ

「昼の仕事より稼げるから」「借金を返済したい」「奨学金を返済したい」「遊ぶお金が欲しい」などといった具合に、水商売の仕事を始める理由は人それぞれです。

「借金を返済したい」「奨学金を返済したい」というような明確な目標があればよいのですが、何の目的もないまま水商売を続けていたことで、実際に困った状況に陥った人もたくさんいます。 ここからは、多く見られる水商売を続けてきたことで将来的に困ったエピソード例を3つ紹介します。

もし、これから水商売を始めることを検討している人や、いま水商売をしていて将来に不安がある人は、これから挙げるような代表例を参考に、自らの反面教師とすることをおすすめします。

水商売で将来的に困ったこと①：肝臓を痛めた

水商売で将来的に困ったこと1つめは、「肝臓を痛めてしまった」というものです。

水商売は、ただお客様に楽しい非日常的な時間を提供するだけではなく、お酒を飲みながら接客します。当然、水商売で働く人は毎日のようにお酒を口にしますよね。

中には、人気獲得のために無理な飲み方を続けて、肝臓を壊してしまう人もいます。 体調に不安を感じて「検査した方がいいかも!?」というような不安に襲われる人もいるようです。 しかし、現在は「飲まないホステス・ホスト」がいるように、お酒を飲まなくても人気を獲得している人もいます。

将来を考えて「飲まないホステス・ホスト」という様に路線変更をしてみたり、デビュー時から「飲まないホステス・ホスト」という売り出し文句で、所作や言葉遣いだけで稼いでいくのも、ひとつの手段です。 これなら、「肝臓を壊すんじゃないか？」という不安を回避することができますね。

水商売で将来的に困ったこと②：雇用保険・社会保険に入っていなかった

水商売で将来的に困ったこと2つめは、「雇用保険・社会保険に入っていなかった」という問題です。

キャバクラは、社会的に見ると基本的にアルバイトと同じ立場です。 その影響か、水商売で働く人は会社勤めの人達と異なり、社会保険や雇用保険に加入できていない人が大多数います。 これは、社会保険や雇用保険加入要件を満たしているにもかかわらず、事業主が保険の成立手続きをしないことが原因でもあります。 このように水商売の仕事は、社会保障面で弱者となってしまうこともあるのが事実です。

また、身だしなみを整えるためにお金を使わなければならない水商売の仕事は、将来に使うお金も貯めることも難しいのが現状です。

収入の全てを今の生活に使うのではなく、自主的に保険へ加入するための資金を用意したり、将来を見据えた貯蓄に回すなど、計画的な金銭管理を行う必要も出てきます。

水商売で将来的に困ったこと③：生活水準を元に戻せない

水商売で将来的に困ったこと3つめは、「生活水準を元に戻せない」というものです。 水商売の人たちは、一般社会人よりも収入が多く、生活水準を元に戻せず苦労する人が多いです。水商売をしていた時は収入が高かった人でも、引退後、昼の仕事に転職すると収入が激減してしまいます。

しかしその時は既に、自分の生活水準が一般社会人より上がっている状態。一度ずれた金銭感覚を取り戻すのは、とても難しいものです。

水商売を辞めたあとのことを考えるのであれば、水商売をしている時にどれだけ稼げていたとしても、生活水準を高くし過ぎないことが大切です。稼いだお金は、貯蓄に回すなどして対策を行うと良いでしょう。

水商売の将来ではなく、自分の将来を考えよう

将来的に困ったことを見ると、自分の身にも降りかかるのではないかと不安になってしまいますよね。 そうなる前に、水商売の仕事の将来ではなく、自分の将来を考える様にしましょう。

水商売で働く多くの人は「お金を稼げるから」という理由で、水商売の世界に入ったというケースが多いのではないでしょうか。 ですが「明確な理由」のないまま水商売を始めると、一度ずれた金銭感覚や生活水準が戻らないまま、昼の仕事に戻れず、ダラダラと水商売を続けている人も多いのが現状です。

この状態では、将来的にも決して良いとはいえません。

ですので、水商売で働くなら「奨学金を返済する」「借金を返済する」「開業資金を貯める」など、明確な自分の将来像や目標を決めたうえで働くことをおすすめします。

水商売の将来が不安な時の対処法まとめ

水商売で働く人たちが実際に感じた将来的に困ったエピソードを3つと、対処法も併せてご紹介しました。

水商売の将来は、正直不安なことだらけだと思います。ですが、自分の将来の目標をしっかり定め、稼いだお金は目標のために使うことを意識すれば、水商売で沢山稼いでも貯金に回せるので、生活水準が高くなることを防止できます。

また、どんなに頑張って働いても身体はひとつです。体調管理を徹底することで、健康を損なうことを回避できます。 無理のない働き方と、将来を見据えながら短期間で水商売として働くと決意すれば、水商売でもうまく立ち回ることができます。

また、水商売を引退した後も将来の方向性はたくさんあります。例えば、「結婚して主婦になる」、「水商売の経験を活かして起業する」、「転職エージェントを利用して昼の仕事に転職する」など。

ただし、これらは並大抵の努力で実現できるわけではありませんので、水商売を始めながら将来を見据えた人生設計を描きましょう。